考古学・歴史学、趣味の色々な雑文


by nara-archaeol
吉村正親氏がぼろぼろになり、私もぼろぼろになって、この催しに参加するというには、Yくんが誘ったあげく、「君、何のために来たの?」という眺めるだけに付き合った以外行ったことがなかった。

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某書店さんからカタログが送られてきたので、紹介しておくことにする。

期日は、2018年5月1日から5月5日、連休中である。

私が血迷っていくとしたら、5月1日か2日だ。

あの連休の最中に洛中を通り抜けて岡崎へ行く気力は私にはない。

参加店は、

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という感じで配置、参加されるらしい。

京都古書研究会の会員店以外に、大阪、奈良、兵庫の店舗も参加するので、かなり集まる催しであるといえよう。

中井書房、マキムラ書店、吉岡書店、吉村大観堂あたりが、京都古書研究会の会員外だとは思わなかった。

私が買うようなのを持ってくるのは紫陽書院、竹岡書店、あたりだろう。

カタログで見る限り、円通の「須弥山像銘幷序」18万円、「佛暦図説」12万円あたりはゼニが有り余っていたら、買いたいところ。絶対無理だけどね。

馬術の大坪流の「大坪流全相伝」8千円なり、は多分手を出せない。

江戸・明治期の旅行指南書とか(名所記)、絵図類は欲しい人が沢山いそう。

欧文堂が相変わらず、大量の洋書を出品している。Edward S. MorseのJapan Day By Day初版10万円か。うーん。

谷書店と其中堂がここぞと佛書写本を、買えんわ、こんなもん。金足りるか。

ものすごいのが、シルヴァン書房が出している、化学戦に関する参考他一山と題する一連の資料集(45万円)。これは資料として面白いんじゃないか。

あがたの森書房が出してきてる、山崎美成の「耽奇漫録」は渡辺霞亭旧蔵書と来てるんで、金があったらお付き合いしたいですね。

林鶴梁の文集、鶴梁文鈔は版違いっていえばそうだけど、明治期のベストセラーで、版違いのものを探せば、安いので、44000円は出せん。

吉村大観堂は多分外人が浮世絵狙って殺到するんだろうな。

竹岡が丸山眞男集をセット15000円で出してるけど、これでも売れんだろうな。

本来なら買わないといけないのが、キクオ書店が出してる、小杉榲邨の「阿波國徴古雑抄」だが、借金してまでは買えないよ。

考えてみたら、池田温先生の「中国古代籍帳研究」が28000円というは安いけど、それでも売れないんじゃないか。こんな本格派を読む人間がどれくらいいるだろう。

井上書店さんに京大人文研のおいしいのが出てて、もっとらんがながある。

困ったね。如何に考古学の本が売れていないかは、このカタログに主だった考古学の本があまり載っていないことが証明してる感あり。

今研究会の親玉の津田書店に手出ししたいのがある。

重森三玲の京都庭園の研究が出てる。これ持ってたかなあ。

石川古本店は昔はマンガを主力にしてたけど、ラインナップが変わっている。

奈良のキトラ文庫に手ごろなのが手ごろな値段であり、会場へ行って残ってたら迷う、ということにしておこう。

まあともかく、古本屋にとっては、暴利をむさぼるAmazonのマーケットプレイスとか、古本屋の買い取り値に納得できない人が買い取り値よりは高い値で出品するヤフオクが対抗馬では、辛い値付け時代に入ったといえる。

会場で見て、スマホで比較して、その上で買ってもらえるか、どうか、というのだから、辛い。

最近よく見るのはBookOffの割引セールに、スマホ片手で値段を調べ、掘り出して転売する人間だ。

あれも仕入れといえば、仕入れだけど、見ててえぐい。

Indigo Bookに本来手を出すべきものが固まってある。

そんなこんなで、まあ会場行きますか。

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# by nara-archaeol | 2018-04-21 12:25 | つれづれ
某古書店で、「岡山史学」の復刻版(国書刊行会刊)全4巻がたたき売りになっていたので、拾い上げて購入した。

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岡山史学というと、岡山出身であった、東京大学の西嶋定生先生の思い切って日本古代史に発言された、「古墳と大和政権」が載っており、コピーして読んだものだった。

他にも好並隆司氏、大淵忍爾氏、内藤雋輔氏、宮川尚志氏、などの論考や、矢野仁一氏の最末期の研究ノートなど、毎号コピーしないといけない論文が散りばめられていて、どうにか入手できないものか、と岡山の古本屋で2、3号手に入れてはいたものの、この復刻版は35000円もしたので、買えなかったのであった。(1984年刊行)

内容を見て行ってみよう。

第1号;1955.3.31

唐代中国における朝鮮人の活動について(内藤雋輔)
俊乗坊重源と備前国(藤井駿)
ヘルマン・オンケン「政治と統制」(原種行訳)
古代社会における古代的なものとキリスト教との対立(木村隆)
近世末期における農民一揆の経済的基盤-美作国英田郡山峨・十丁組の場合-(柴田一)
寄生地主制の展開過程-特に岡山県興除村を中心に-(高田正規)
岡山県の酪農業(光岡浩二)
彙報

今見ると染まってんなあ、というテーマもあるが、確か内藤氏のものは読んだ記憶がある。

第2号;1956.7.31

第二アテナイ海上同盟について(衣笠茂)
邑久町の井戸と渇水(逸見吉之助・光野千春)
オーストリア合邦の一側面(寺阪精二)
島の人文地理-塩飽諸島佐柳島の場合-(大田茂彌)
近世高瀬舟稼の崩壊過程(柴田一)
荀悦の社会背景とその政策について(好並隆司)

特にコメントはない。

第3号;1957.12.5

元朝屯田攷(好並隆司)
十六・七世紀の英国における製鉄業と石炭産業(尾野比左夫)
美作国山中一揆の歴史的背景(上)(亀井政男)
ノート
現代史への覚書-ワシントン会議について-(原種行)
紹介
A.J.トインビー/松本重治編訳 歴史の教訓(植村雅彦)
会報

第4号;1958.10.1

漢民族の南進と儒教の南方住民教化(宮川尚志)
美作山中一揆の歴史的背景(下)(亀井政男)
資料解説
三圃農法・ケヴァン集落・耕地整理(由比浜省吾)
会報

第5号;1959.11.1

中国における共産主義の成功についてのトインビー教授の歴史観(矢野仁一)
地主制形成の一側面(大林秀弥)
備前児島にける新開塩田の経営形態(柴田一)
歴史学における経済史の役割(植村雅彦)
岡山史学会記事

第6・7号;1960.6.1

中国における共産主義の成功についてのトインビー教授の歴史観(下)(矢野仁一)
大山博労座-牛馬市研究・第二報-(石田寛・横山英治)
幕末・明治初期における地主制の展開-岡山藩児島郡日笠家を中心として-(太田健一・松尾圭子)
村方地主制と鉄山経営-美作国大庭徳山家の場合-(宗森英之)
岡山史学会記事

この2つの号に載った、矢野仁一氏の文はおそらく長命を誇った矢野氏ではあったが、最末期の論文の一つとなった。晩年の矢野氏は中共の歴史的意義の研究をされていた。この当時矢野氏は倉敷の子供の家にいたと記憶する。
なお、石田氏の牛馬市研究の第一報にあたるのは、
石田寛・佐藤雄一郎:中国山間盆地牛市場の研究.岡山大学教育学部研究集録第7号
であろうと思う。

第8号;1960.11.25

「集思社」性格について-初期民権思想の一性格-(宮本又久)
バラ戦争の財政史的考察(尾野比左夫)
英領印度における地租制度と農民層分解(片山干城)
岡山県藺作農業地域における農地改革後の農民層分解(水川嘉子)
書評
多和和彦著「児島産業史の研究」(太田健一)
岡山史学会記事

第9号;1961.7.25

仮名草紙と法華宗-妙正物語について-(藤井学)
尾張平野西南部の高畦に関する一考察-(光岡浩二)
英領インドにおける地租制度と農民層分解(中)(片山干城)
幕末=明治中期における藺業の展開過程(松尾圭子)
岡山史学会記事

で、次が問題の大作西嶋のを含んだ、内藤雋輔氏の退官記念号である、
第10号;1961.12.3
内藤教授退官記念号
李朝史料による日鮮航路について(内藤雋輔)
宋代仁宗朝における茶法について(佐伯富)
前漢塩鉄専売制の一考察(影山剛)
抱朴子における神仙思想の性格(大淵忍爾)
漢代官僚制の形成過程-高祖から文帝へ-(好並隆司)
古墳と大和政権(西嶋定生) pp.154-207
応仁文明期における守護領国-山名氏の領国を中心に-(水野恭一郎)
地動説原本の偽序文について-推計学的一試論-(原種行)
「荊江分洪」覚書(河野通博)
エンチン研究所だより(山田信夫)

まあ豪華なメンバーですね。佐伯富氏や影山剛氏もさることながら、大淵忍爾氏の著名な論文である、抱朴子の論考はここに載っていたのですね。
西嶋定生先生のは図書館にコピー取り寄せを申し込む方のために頁情報も入力しておきました。

第11号;1962.10.15

近世地方小都市の一考察-港町としての備中笠岡の場合-(谷口澄夫・藤井正信)
防人廃止理由についての一考察(中山薫)
英領インドにおける地租制度と農民層分解(下)(片山干城)

第12号;1962.12.1

宋書・梁書に見えるインド・東南アジア諸国(其一)(宮川尚志)
幕藩体制社会の農民家族の相続形態-分地禁止令と農民別家-(柴田一)
出土人骨の性別よりみた古墳時代社会の一考察-特にシストを中心として-(間壁葭子)
東北旅行記(大山勝)

第13号;1963.10.10
岡山史学会創立十周年記念号

論文
俊乗坊重源遺蹟の研究-備中新山寺と備前吉備津宮常行堂-(藤井駿)
近世初期開発河川水運と商品流通-高梁川上流水運の開発と維持をめぐって-(藤沢晋)
道蔵成立史序説(大淵忍爾)
「BASTARD FEUDALISM」考-十五世紀英国社会の一断面-(尾野比左夫)
研究ノート
備前妙覚寺蔵「世界図屏風」について(水野恭一郎)
黄河河道の変遷-岑仲勉氏の新説を中心に-(河野通博)
江戸時代の農村文化(柴田一)
地域開発研究の手引き(藤森勉)

第14号;1964.8.5

論文
宋書・梁書に見えるインド・東南アジア諸国(其二)(宮川尚志)
備中勇崎浜における塩田所有に就いて(河手龍海)
封建社会における吉備津講について(中山薫)
備前藩における所謂部落の成立に関する一考察(中尾誠)
研究ノート
中国経済建設(勇龍桂)

第15号;1965.10.5

論文
願文より見た瓦経塚造営の意趣-新資料倉敷市安養寺瓦経の願文を加えて-(間壁忠彦・間壁葭子)
笠氏についての一考察(中山薫)
岡山県南部平坦地における稲作の生産構造(定本正芳)
戊午の勅諚の歴史的意義について(朝森要)

第16号;1965.12.5

論文
ソ連における農業集団化運動とクラークの絶滅について(保田孝一)
クリストファー・コロンブスの西方航海に関する一考察(上)(綾順子)
大正期の村落構造(上)-村落構造変質過程の研究-(高田正規)

第17号;1966.9.25

論文
弓削庄の宮座(加原耕作)
大正末期の村落構造(下)-村落構造変質過程の研究-(高田正規)
書評
谷口澄夫著「岡山藩政史の研究」(柴田一)
彙報
日本史研究旅行記(斉藤直興)
中国における封建的思惟の展開の起点(岩間一雄)
東南アジア焼畑輪栽様式と人口支持力(佐々木高明)

第18号;1966.12.3

論文
律令制的国郡津制の成立と崩壊(高重進)
クリストファー・コロンブスの西方航海に関する一考察(下)(綾順子)
平安初期における文化の地方普及について(中山薫)
彙報
岡山からモスクワへ(保田孝一)

第19号;1967.10.15

論文
岡山県美作町より出土の銭貨について(藤井駿・市川俊介)
老子想爾注の成立(大淵忍爾)
大阪府におけるブドウ生産地の形成と変貌-柏原市堅下地区を中心として-(中藤康俊)
中・四国学生地理学会記事(臼井洋輔)
彙報

第20号;1967.12.3

論文
近世における神職層と庶民信仰(木村昭二)
フランス産業革命について(本池立)
渋染一揆の研究〔一〕-その政治的歴史的背景について-(柴田一)
光仁朝の二・三の問題点(中山薫)
書評
L.D.スタンプ「応用地理学」(高重進)
彙報

第21号;1968.10.15

論文
木下尚江の”退隠”についての一考察-「小説墓場」の成立から-(後神俊文)
渋染一揆の研究〔二〕-一揆の展開過程とその歴史的意義-(柴田一)
教育勅語と浮田和民(宮本又久)
漢代に於ける斉の田氏に就いて(好並隆司)
書評
トロッキー「1905年革命・結果と展望」(畑本勲治)
印度・ヨーロッパの印象(大淵忍爾)
彙報

第22号;1968.12.15
特集「明治百年」と遺跡保存問題

「明治百年」問題の特集にあたって(和島誠一)
論文
天皇制と倫理問題-哲学館問題について-(宮本又久)
津島遺跡と武道館事件(近藤義郎)
アジア史の中の天皇制(佐竹靖彦)
明治時代における民族論敗退の背景(春成秀爾)
「明治百年祭」と憲法(上野裕久)
「明治百年」と部落解放運動(岡映)
明治百年と地方行財政(坂本忠次)
「明治百年」と婦人解放運動(婦人民主クラブ岡山支部)
明治百年と日本の教育(保江正義)
明治百年と教育(岡山県民間教育研究サークル連絡協議会)
明治百年祭と国民生活(日本科学者会議岡山支部)
七月以降の津島遺跡保存運動の問題点(岡山大学グランド遺跡を守る会有志)

第23号;1970.11.20

論文
ランカスター朝における庶民院議長の地位(尾野比左夫)
中世海賊衆の形成と伊予国忽那氏(岡田政男)
平安初期における米価調節について(中山薫)
岡山県美作町間山出土銭調査報告(原三正)
矢野先生のおもいで(内藤雋輔)

1970.1.2、21時すぎに亡くなられた矢野仁一氏の追悼文は初めて読んだ。
矢野氏というのは宮崎市定先生から少しどういう先生だったか聞いた記憶があり、宮崎先生が大きな影響を受けたとおっしゃったことが忘れることができない。
矢野仁一氏は岡山史学会の顧問であった。そして和島誠一氏が亡くなり(1971.10.29)、岡山史学会は休会へ舵を切っていくこととなっていく。

第24号;1971.12.5

和島誠一先生の逝去を悼む
論文
香港・台湾における道教儀礼に関する調査報告(大淵忍爾)
アメリカ帝国主義の形成に関する一考察(細木達興)
黒住教の歴史的性格(小寺基之子)
胡適と新文化運動(山口栄)
吉備白猪・児島屯倉設置の評価について(中山薫)
書評
陳祚龍著「唐及び五代における敦煌の名士に対する讃文集」第一巻(大淵忍爾)

第25号;1972.12.3

藤井駿教授の定年退官を祝う
論文
備前焼と備前刀の歴史について(藤井駿)
山村における一自作農家の農業経営(森元辰昭)
商鞅変法をめぐる二・三の問題(好並隆司)
私の研究史
文禄・慶長役の被虜人問題について(内藤雋輔)
各界展望
社会科教育研究の動向(田中史郎)
新学習指導要領に基づく地誌学習をめぐって(葛西大和)
宋代の地主・佃戸・佃僕の研究について(佐竹靖彦)
岡山県の考古学点描(近藤義郎・春成秀爾)
西洋近代史研究における最近の動向(本池立)
岡山県地方史の成果と問題点(大森久雄・人見彰彦)
研究室・史学会彙報

第26号;1973.12.1

座談会・歴史資料の危機-岡山県の場合-(藤井駿・土井卓治・長光徳和・西川宏・岡本明郎・近藤義郎)
論文
ストルイピン国会とエンクロージャー法(保田孝一)
木下尚江の皇室観とその周辺(後神俊文)
各界展望
米国における世界史教育の一つの試み(原田昌嗣)
第二十九回国際東洋学者会議に参加して(宮崎道生)
紹介・岡山大学所蔵『近世庶民史料目録』1,2(加原耕作)
イギリス農業から学ぶもの(定本正芳)
ペリオ将来敦煌漢文文献目録第一冊の刊行によせて(大淵忍爾)
簡報・貝殻山遺跡の発掘調査(小野昭)
日本におけるトーマス・ミュンツァー研究動向(森田安一)
研究室・史学会彙報
昭和47年度卒業生の卒業論文題目一覧表
昭和48年度岡山史学会,中・四国歴史・地理学協会大会

こうしてみると、岡山大学の東洋史学に関わった人物の「凄さ」に思い至る。

内藤雋輔といえば、内藤湖南の弟子で、朝鮮史の大家(内藤湖南とは縁戚関係はなかった)。
大淵忍爾、宮川尚志、好並隆司、佐竹靖彦、そして顧問的な矢野仁一。
分厚い構成、そして岡山・新見出身の西嶋定生も関わってくる。

凄いメンツだなあとつくづく思う。

今の研究者は個々の細かい専門分野においては上に上げた人々より優れているが、全体像を見るとき、小粒となってしまうと思う。

顔をあわせたのは、大淵忍爾氏、宮川尚志氏、くらいだけど、他の先生の話題も聞こえてきたし、好並氏の遺稿集「後漢魏晋史論攷」(2014、渓水社)には大いに刺激を受けたと思う。

考古学の近藤義郎先生に色々教えていただいたことも思い出すことの一つである。

で、今言えること。とりあえず、ついに「岡山史学」全号に目を通したぞ。だ。

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# by nara-archaeol | 2018-04-18 22:53 | 東洋史(西洋史・世界史含む)
1970年代より、橿原考古学研究所は発掘調査の概報をまとめた、このシリーズを刊行し始め、調査件数の増加と共に年々厚みを増していたが、今回の2冊は薄い。

今までの本報告書を出すことなく終わる、小さい遺跡の、ある程度厚みある情報を得られた概報集とは違ってしまったのだろうか。

位置と歴史的環境などの記事が無くなり、一つ一つが単なる事実報告のみとなっている印象ではある。

要は多少のその遺跡に関する予備知識がないと、遺跡の評価を読み手が下せない、という印象だが、貴重な事実報告であることは間違いない。ただ第一分冊がおおむね北部、第二分冊がおおむね南部、みたいな縄張り感があったのが、無くなっているようだ。

では、内容を。

2016年度第二分冊 2018.3.15 ISBN:9784905398714

01)東大寺第168次調査;奈良市雑司町375-3・4、376-3・7(高木清生)
02)東大寺第169次調査;奈良市雑司町122-1・2(高木清生)
03)東大寺第170次調査;奈良市雑司町(中野咲)
04)興福寺跡・名勝奈良公園;奈良市登大路町6・78・79-4・80(山田隆文)
05)平城京右7-4-15・西四坊大路;奈良市六条西4-811-1ほか(高木清生)
06)藤池遺跡第3次調査;生駒郡安堵町東安堵(鈴木一議ほか)
07)伴堂東遺跡隣接地2015・2016;磯城郡三宅町伴堂(杉山拓己)
08)飛鳥京跡第179次調査;高市郡明日香村岡24-1(大西貴夫)
09)小山田遺跡第8次調査;高市郡明日香村川原197-2(鈴木一議)
10)新村・柳原遺跡第8・9次調査;御所市柳原(米川裕治)
11)今出遺跡第9次調査;御所市池之内(本村充保)
12)中西遺跡第26次調査;御所市條・室(前田俊雄ほか)

小山田遺跡が一番の報告で、例の方形墳らしきものの報告である。

2017年度第一分冊 2018.3.15 ISBN:9784905398721

01)名勝奈良公園・興福寺松林院跡第2・3次調査;奈良市高畑町1184-1(川上洋一ほか)
02)東大寺旧境内第171次調査;奈良市雑司町402-1・2(廣岡孝信)
03)杣之内古墳群須川地区・庄司山古墳第1・2次調査;天理市杣之内町元山口方(光石鳴巳ほか)
04)小山田遺跡第9次調査;高市郡明日香村川原197-2(鈴木一議ほか)
05)清水谷上辻地区2017;高市郡高取町清水谷(中野咲・鈴木一議)
06)秋津遺跡第10次調査;御所市室(藤元正太ほか)

前年に続く小山田方形墳?の調査概報が一番話題性があると思われる。

最近このシリーズを入手するのが困難であり、今回は本当にたまたま入手できたので紹介してみた。

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# by nara-archaeol | 2018-04-15 17:45 | 考古学関係(日本史含む)
昭和26年に故金谷克己氏の形象埴輪論などを載せてスタートした、考古学論攷は1号目と2号目に大きな年数の経過があったが、最近は年刊を守っているようである。

特に今年は9月に橿原考古学研究所の創立80年となるので、色々な行事も計画されているらしい。

で、今回第41冊が刊行されたので、軽く内容紹介をしておこう。

まず、所長、菅谷文則氏の序文。

後は3人の所員の論文である。

1)律令制都城の形成(重見 泰) pp.01-26

2)奈良時代のヒツジの造形と日本史上の羊(廣岡孝信) pp.27-50

3)弥生時代~古墳時代の木製履物について(本村充保) pp.51-68

2018.3.23 ISSN:0287-9271

個人的には廣岡氏の論考が羊にかかる年表、図版などを網羅しており、面白かった。

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# by nara-archaeol | 2018-04-15 17:02 | 考古学関係(日本史含む)
先に紹介した、銀芽会の「銀座と生きる」は銀芽会の30周年記念出版物であった。
https://naraarchae.exblog.jp/27167357/

今日書庫で、銀芽会の10周年記念で発刊した方、すなわち表題の本を発見したので、紹介しておこう。

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最早本屋にない本というのは文字通り絶版ということである、念のため。

銀座という東京、いや東洋一の繁華街?、については、池田弥三郎先生の「銀座十二章」とか、木村荘八の「銀座界隈」とか、安藤更生の「銀座細見」とか、色々な資料があるといえば、ある。

しかし、銀座が八重洲の砂州から陸地として固定され、繁華になっていく過程を通史的に眺められる本はあまりない。

この本の情報はもう古くなっている部分があって、使えないところがあることは否定できないが、銀座の老舗の人々が集まって作った通史という点、評価できる本ではある。

中に「歴史を残す京都が、きのうを思わせ過去を偲ぶ日本の代表的な街とすれば、東京・銀座はいつも明日に思いを馳せ、新しい鼓動を・・・」とあるが、いま今日では、銀座も東京の中の洛中と化してきたと思うところはある。

銀座の全老舗化、という感覚がある。

確かに新しい店が登場するということがないわけではない。

だが、そういう部分は渋谷とか、青山とか、六本木とか、お台場とかに任せるようになってきたようにも思うのだ。

銀座高級ブランド化ということかな、と思わなくはない。

ただ私は銀座に土地勘がない。同じ中央区なら、両国(今の東日本橋)とか水天宮、浜町とかは何とかわかるのだが。

的外れなことを書いてるかもしれないのだが。

で、この本の中身を紹介しよう。

はじめに
日本の顔 世界の銀座
目次
第1章 今は昔 銀座の街は海の上
第2章 歴史で綴る銀座繁盛記
 第1部 銀座の夜明け 明治維新
 第2部 華やかなりし大正銀座
 第3部 商人受難の昭和戦前史
 第4部 近代化への脱皮
第3章 銀座の道・川いまむかし
 第1部 銀座の道
 第2部 いまはない川や濠そして橋
第4章 銀座の詩情
付録 銀座変遷史年表/町名の変遷
あとがき

第4章に「天下の泰明小学校」という項目があり、あのアルマーニ騒動を思い起こしたが、1878年開学で、近衛文麿とか、島崎藤村とかが通った小学校で、あれがアルマーニならまあいいんじゃないの、とは思ったね。

という訳で、銀芽会の本の紹介終了。


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# by nara-archaeol | 2018-04-03 21:59 | つれづれ