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考古学・歴史学、趣味の色々な雑文


by nara-archaeol

桂雀太さんのNHK新人落語大賞受賞によせて

奈良県五條市生まれ育ちの桂雀太が、NHK新人落語大賞を取った。

その様子は今日29日16:00からNHKで放送される。

桂雀太は、本名岡田健作、五條市の智弁学園(野球で有名なとこです)から
関西大学へ行き、普通の企業に就職して、資格とかも取って、普通の人生を
歩もうとしていたのだが、桂雀三郎を見ていきなり入門して落語家になった。

桂雀三郎も趣味のつもりが師匠の桂枝雀を見て完全な噺家の道を歩み、
大学を中退している。(この件は平尾誠二のことを書いた際に書いた)

雀三郎の兄弟子の桂南光も生まれはたしか五條市で、どうもこの一門は
五條市に縁があるらしい。

始めはおおっと言っていたお堅い職業の両親も今やチケットを売ったりで、
全面協力と聞く。

それよりもちゃんとした職業から、噺家へ行った彼に何も言わずについていった
奥さんもえらいと思う。

これを飛躍のきっかけにして一皮むけてほしい。

彼については、
http://www.jakuta.info/
の公式ページも見てやってください。

で、放送終了後の感想を、蛇足する。

古典3人新作2人、最初の女性は演目ミス、女性が湯屋番は、男が番台で女湯覗いて妄想する話はだめだ。

雀太は雀三郎直伝の代書屋、アホぶりが枝雀を思い出させた。

三番目の文枝の弟子の新作は色を見事に演じ分け正直面白い。

柳の浮世床は少しすべった印象。

最後の昇々の新作は頭で作り過ぎてる。オーバーアクションに見えた。一番の熱演ではあった。
落ちの社長の息子は、やられた感じ。

で、雀太と昇々が同点、決選投票で雀太。入門15年、これが最後の新人大賞の気合が勝った。
「師匠に教わった通りにやりました、また師匠教えてください。」とインタビューで答えていた通りに
桂雀三郎−枝雀−米朝ラインの爆笑系を継いで頑張ってほしい。

今回はアホ回りが審査員桂文珍さん言う通り枝雀の芸を爆発させており、それの勝利、
ガンダムのランバラル的に言うと、お前の芸じゃない、枝雀の芸の力だ、というところだろう。

まあ楽しめたと同時に、それなりに落語を見る力は落ちていないかも、と思った。
by nara-archaeol | 2016-10-29 17:58 | つれづれ