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考古学・歴史学、趣味の色々な雑文


by nara-archaeol

Uncurrent Contents of Humanities Journal(2)

アンカレントなジャーナルのコンテンツの紹介の2回目は、同じく奈良県内にある研究機関の刊行物のコンテンツである、奈良県桜井市の纏向学研究センターの「纏向学研究;纏向学研究センター研究紀要」の目次を以下に紹介するが、この紀要に関しては、PDFで以下で公開しているので、そちらで、本文を読んでいただきたい。
http://www.makimukugaku.jp/info/download.html#m-kiyou


1)第一号(2013.3)
序(寺澤薫)
寺澤薫:「纒向学」への眼差し
寺澤薫:日本列島における国家形成の枠組み―纒向遺跡出現の国家史的意義―
奥田尚:土器の砂礫構成と土器の生産地推定―纒向遺跡周辺とその搬入品を中心として―
金原正明:纒向遺跡の植物遺体群集の産状と植生、環境、生業の変遷と画期
纒向遺跡出土巾着状布製品の総合調査
 橋本輝彦:纏向遺跡第65次調査の概要と巾着状布製品の分析について
 奥山誠義:観察及び赤外分光分析法による纒向遺跡出土巾着状布製品の素材調査
 河原一樹ほか:纏向遺跡出土巾着状布製品の質量分析
 田中康仁:纒向遺跡にて発見された巾着状布製品に対する医療用CT装置ならびにMRI装置を用いた検討
福辻淳:纒向遺跡の木製仮面と土坑出土資料について
丹羽恵二:大福遺跡出土の仮面状木製品について
森岡秀人:箸墓古墳の内部から見た纒向遺跡
編集後記

2)第二号(2014.3)
序(寺澤薫)
堀大介:古代ケヒ神の基礎的研究
福永伸哉・近藤勝義:突線鈕式銅鐸破砕プロセスの金属工学的検討とその考古学的意義
児玉駿介:纏向遺跡における空間変遷情報の可視化
森暢郎:纏向遺跡出土の巴形石製品について
北條芳隆:纏向遺跡出土の巴形石製品に接して
橋本輝彦ほか:奈良県大淀町佐名伝某家所蔵銅鐸の調査
編集後記

3)第三号(2015.3)
序(寺澤薫)
前田晴人:三諸の神について
鈴木正信:『大神朝臣本系牒略』の原資料と引用史料
森岡秀人:倭国成立過程における「原倭国」の形成-近江の果たした役割とヤマトへの収斂-
金原正明・金原正子:纏向遺跡における開発と植生
木場佳子・橋本輝彦:桜井市等彌神社所蔵の考古遺物の調査
編集後記

4)第四号(2016.3)
序(寺澤薫)
寺澤薫:大和弥生社会の展開とその特質(再論)<橿原考古学研究所論集四の論文の再論>
森暢郎:暗文土師器の編年と規範
森暢郎:須恵器として焼かれた土師器
中村大介ほか:大和盆地東南部出土の石製玉類の産地同定
桜井市上之宮遺跡(第5次調査)・安倍寺跡(第7次・20次調査)出土銅関連遺物の分析およびその概要
 鈴木瑞穂:桜井市上之宮遺跡(第5次調査)・安倍寺跡(第7次・20次調査)出土銅関連遺物の分析調査
 丹羽恵二:上之宮遺跡(第5次調査)・安倍寺跡(第7次・20次調査)出土銅関連遺物について
編集後記

5)第五号(2017.3)
序(寺澤薫)
前田晴人:物部氏関係伝承の再検討
高橋徹:赤塚古墳と出土中国鏡について
寺沢知子:古墳の属性と政権動向―4世紀前半期を中心に―
浦西勉:纒向・穴師郷の民俗宗教文化の研究覚え書き(1)―江戸時代の穴師坐兵主神社と神宮寺の関係―
柳田康雄:福岡県筑前町東小田中原遺跡の石硯
編集後記

6)第六号(2018.3)
序(寺澤薫)
柳田康雄:弥生時代初期の時期区分と初期青銅器
小山田宏一:古代日韓補強土工法の俯瞰的整理
中村俊夫:纒向遺跡出土のモモの核の AMS14C 年代測定
近藤玲:纒向遺跡出土の桃核ほかと土器付着炭化物の炭素14年代法による年代測定について
纒向遺跡第183次調査出土動物遺存体の分析と調査概要
 森暢郎:纏向遺跡第183次調査の概要と動物遺存体検出遺構について
 山崎健・覚張隆史:向遺跡第183次調査から出土した動物遺存体
編集後記


現在刊行されている、すべての号の目次を上に掲げた。

誰かの役にたてばよいのですが。

こういうちゃんとした紀要を見ると、研究紀要的なものを廃止していっている自治体などのことが正直心配になっている。

ただこうした紀要はレフリーシステムの面で弱いところがあり、本当にこれで大丈夫か、と思うこともないとはいえない。

だけども、研究を外されたら、ただの「掘り屋」。

技術者としては見られるかもしれないが、研究者とは見なされなくなる。

しかも「研究」を外されて、自分の掘った遺構・遺物の評価など出来なくなったら、それは「報告」なのか。

考え込んでしまう。

by nara-archaeol | 2018-06-06 21:03 | 考古学関係(日本史含む)